パーツモデルとは?全身を撮影するモデルとの違いや仕事内容を解説パーツモデルは、手や足、髪など体の一部を主役とする特殊なモデルです。全身を撮影するモデルとは異なり、特定の部位にフォーカスして、広告やプロモーションで活躍します。たとえば、手のパーツモデルはネイル用品やアクセサリーの広告で使われることが多いです。顔や髪を対象とするモデルもそれぞれ異なる需要があります。当記事では、パーツモデルの特徴や具体的な仕事内容、さらにその職業に就くための方法や準備について詳しく解説します。1. パーツモデルとは?パーツモデルとは、手や足、目、唇などの体の特定の部位を専門的に使用してモデル活動を行う職業です。広告や商品撮影の現場で、その特定の部位を効果的に活用して活躍しています。パーツモデルの活躍事例としては、コスメやボディケア用品のプロモーション撮影が代表的です。そのほかにも、料理や商品撮影の現場で、製品イメージの向上に役立つ存在です。また、パーツモデルは性別・年齢を問わず、一定の需要があります。プロモーション用の撮影を行う際には、宣伝する商品やサービスに適した性別・年代のモデルが求められるためです。1-1. 全身やバストアップを撮影するモデルとの違い全身を撮影するモデルは、自身の雰囲気そのものも武器としながら、製品・自社ブランディングに貢献します。特定のターゲットに直接イメージを伝えたい場合は、全身やバストアップを撮影する、モデル撮影がおすすめです。一方、製品に特定のイメージを付けたくない場合は、年齢・雰囲気などの情報をあえて届けないパーツモデルを採用するのが有効です。プロモーション現場では、両モデルの良さを活用した撮影が行われています。パーツモデルの撮影は、一般的なモデル撮影後に行われることが多く、長時間の待機が必要となる場合があります。パーツモデルは、全身やバストアップを撮影するモデルと異なり、一般的に顔は撮影されません。肖像権が発生しないため、ほかのモデルと比べると、報酬が低くなりがちです。少数ではあるものの、1回の撮影で10万円を超える報酬を得るような「売れっ子」パーツモデルも存在します。ただし、パーツモデルは「一般的なモデルほど撮影が頻繁にある訳ではない」という点も理解しておきましょう。2. パーツモデルの種類ごとの仕事内容パーツモデルにはさまざまな種類があり、代表的なものとして手(ハンドモデル)、足(フットモデル)、目(アイモデル)、唇(リップモデル)、髪(ヘアモデル)などがあります。以下4つのパーツモデルについて、種類ごとの具体的な仕事内容を解説します。2-1. 手のパーツモデルの仕事内容「手タレ」と呼ばれる、手のパーツモデルは、ハンドクリーム・ネイル・アクセサリーなどのさまざまな製品の撮影現場で需要があるモデルです。主に、肘から爪先までが撮影対象として使われます。美容関連のグッズに携わるケースが多く、「手の美しさ」が求められるため、日頃のケアが欠かせません。たとえば、ネイル用品やハンドクリームといった広告では、爪・指の形とバランスの良さ・肌の白さ・きめ細かさが必要とされます。手は日常的に使用頻度が高いため、傷や汚れのリスクを避ける工夫が求められます。手をきれいに保つ目的で、自分の肌に合う素材の手袋をつけて過ごすパーツモデルも少なくありません。2-2. 足のパーツモデルの仕事内容足のパーツモデルは、「足タレ」とも呼ばれる代表的なパーツモデルです。主に、ストッキングやレギンスなどのファッションアイテム、ボディケア・フットケアグッズの広告撮影で活躍します。ボディケア・フットケア関連の撮影では、肌が白くてきめ細かく、ほくろ・傷などがない足が好まれます。爪・指の形とバランスの良さも大切です。特に、ストッキング・レギンス・靴などのファッションアイテムに関する撮影では、美脚も求められます。足のパーツモデルは、美しく健康的な足を維持するための努力が欠かせません。具体的には、日頃から適度に運動を取り入れたり、丁寧なマッサージを行ったりする方法が挙げられます。2-3. 顔のパーツモデルの仕事内容顔のパーツモデルは、目・口・鼻といった、顔の特定のパーツを撮影対象として活動するモデルです。たとえば、目のパーツモデルは、主にアイメイクコスメ・メガネ・コンタクトレンズなどの商品撮影で起用されます。また、まつ毛エクステやアイブロウのサロンプロモーションに起用されるケースも少なくありません。目のパーツモデルは、仕事に応じて目の大きさ・形、まつ毛の長さといったポイントが重視されます。口のパーツモデルは、コスメ・口腔ケアアイテムの商品撮影、歯科治療に関連する撮影現場などで活躍可能です。商材プロモーションなどの仕事内容に適した唇の色形・歯並びといった、口周りの美しさが求められます。2-4. 髪のパーツモデルの仕事内容髪のパーツモデルは、主にヘアケア商品やサロン、アクセサリーの宣伝撮影で活躍します。髪のパーツモデルと混同されやすいモデル業として、カットモデルが挙げられます。ただし、髪のパーツモデルは髪だけにフォーカスを当てて撮影される点でカットモデルとは異なるため、注意が必要です。髪のパーツモデルには、艶やかでハリ・コシがある、健康的な髪が求められます。髪の美しさを保つために、日頃のお手入れが不可欠です。3. パーツモデルになる方法と必要な準備パーツモデルとして活躍するには、モデルになる方法や必要な準備について、事前に理解しておく必要があります。それぞれを具体的に解説するため、パーツモデルを目指す際に役立ててください。3-1. パーツモデルになる方法パーツモデルになる主な方法は、以下の4つです。パーツモデル専門事務所に登録するモデル事務所のパーツモデル部門に登録するモデル事務所のパーツモデル部門に登録するパーツモデル募集サイトを利用するフリーランスとして自分で営業するパーツモデルとして活躍するために、「パーツモデル専門事務所に登録」して仕事をもらう方法があります。専門事務所の数は多くありませんが、パーツモデルに特化したノウハウが豊富な環境で働ける点がメリットです。また、大手のモデル事務所の中には、パーツモデルに特化した部門を設けているところも見られます。モデル事務所のパーツモデル部門に登録することで、仕事を獲得するのも1つの方法です。メディア媒体や企業広告などのコネクションがあり、比較的仕事をもらいやすいと言われています。さらに、パーツモデルの募集サイトを利用する方法や、フリーランスとして自ら営業する方法もあります。フリーランスとしての活躍を目指す場合は、実績やセルフプロモーションのノウハウが求められるため、ある程度経験を積んでから挑戦するのがおすすめです。3-2. パーツモデルを目指す際に必要な準備パーツモデルを目指す際に必要な準備としては、以下の3つが挙げられます。自分のどのパーツに強みを持っているか判断するモデルとして活動したいパーツのケアを徹底するポートフォリオを作成するまずは、自分のどのパーツに強みがあるのかを判断するステップが欠かせません。家族や友人などの協力も得ながら、特に魅力的な部位を客観的に見極めましょう。自分の武器となるパーツを見極めたら、モデルとして活動したいパーツのケアを徹底する必要があります。自分のパーツに合ったケア方法を研究するのが大切です。たとえば、手のパーツモデルを目指す場合は、日常的なハンドクリーム・手袋の使用やネイルケアが求められます。また、自分の魅力を伝えるためのポートフォリオを作成するのも重要です。プロのカメラマンに、角度・動きなどを変えたバリエーション豊かなパーツ写真を撮影してもらうと、魅力をより効果的にアピールできます。パーツモデルは、特定の部位を生かしたモデル活動を行う、個性が求められる職業です。手や足、顔、髪など、撮影対象によって求められる条件や仕事内容が異なり、それぞれに合ったケアや準備が必要となります。この職業を目指す際には、自分の魅力的なパーツを見極めることが重要です。また、事務所登録やポートフォリオ作成などを通じて活動の幅を広げられます。自身の特徴を生かして、パーツモデルとしての可能性を切り開いてみてはいかがでしょうか。